読書と映画の記録

読書と映画の記録です

BEASTARSを全巻読んだ

気づいたら完結してたので、全部読んでみました。

主人公であるハイイロオオカミのレゴシが繰り広げるてんやわんやなんですが、ストーリーも良いのですが、個人的にとても好きなのが彼らの生態について。動物をベースにしつつ人型となっていますが、元々動物だった頃の色々も残っててとても面白いんですよね。なので生態好きポイントをひたすら語っていこうと思います。

 

 

好きポイントがストーリー絡みなのでネタバレしかないよ

 

 

やはり生態が面白い!となるとレゴシの大親友、ラブラドールレトリバーの『ジャック』ではないでしょうか。

彼は序盤からレゴシの親友としてちょいちょい出てくるのですが、彼の苦悩が明かされるのは結構後になります。

我々の世界でも、イエイヌの中では『かしこい』イメージのあるラブラドールレトリバーですが、ジャックもやはり『かしこい』ようで、後の方で特進クラスに入っています。特進クラスは、シェパードなどをはじめとしたイエイヌばかり…。イエイヌは『賢く改造された種』なので、頭脳で選ぶとそうなるのはそうなるのか~~!と、まずそこがめちゃ面白いですよね。

そういえばBEASTARTSでイエネコの記憶ないけどいたのかな…主人公がイヌ科なのでいなかったのかしら。ネコ科結構見た気がしますけどね。

そしてジャックがレゴシのことを『ご先祖さま』と思ってるのがカワイイな~と。そこで恐怖や畏怖でなく『ご先祖さま』と嬉しく誇りに思う気持ちが同じイヌ科であり、賢いイエイヌであるジャックらしいな、と思います。ジャックかわいいよジャック。

 

そしてやはり外せないのはレゴシの母の存在。

ハイイロオオカミコモドオオトカゲの相の子であるレゴシ母ですが、最初はめっちゃかわいいハイイロオオカミとして生まれます。のちにだんだん、鱗に変化してきて、それを苦にして彼女は命を絶ってしまうのですが、彼女は最初からコモドオオトカゲの毒に対する耐性は持っていたみたいです。それはレゴシにも受け継がれています。

動物は結構成長とあわせて変化があることがありますが、なるほど相の子だとこういう展開になるのだな、と。これはのちにメロンの展開の布石になるわけですが…。

 

レゴシ母の父のゴーシャの種族であるコモドオオトカゲに関わる色々も面白いなと思います。馬であるヤフヤと食事をするシーンありますが、めちゃくちゃ唾・涎などの分泌液に気を使ってるのが見えますね。作中では酸みたいな貫通する毒として描かれていますが、酸というよりは『血の凝固を阻止するタイプの毒』みたいです。

でもコモドオオトカゲ用の店みたいなのがあるのは面白いですよね。小動物用道路みたいなのもありましたけど、そういう『動物たちの生態がほどほどに反映されているので面白い』ところは本当に良い作品だな~~と思いました。

 

同じ『種族の違いが面白い』の系統だとヘテロゲニア リンギスティコも面白くて好きです。こちらは実在の動物に近いファンタジー動物がメインで、発話・意思疎通が実在の動物の方法に近い方法を採用しているので、種族ごとに『どう会話をすればいいのか』を学ぶところからはじまります。また、種族それぞれも単純な対訳が難しい言語の形態をしているので本当難しくて面白いんですよね。BEASTARSで描かれる文化的な部分が好きな人におすすめです。