ちょっとイマドキの小説みたいなタイトルですが『勇者に転生』ではなく『勇者が現代に転生』の方です。
400年前に悲しい別れを告げた2人が現代で生まれ変わってまた出会う…のですが、『なんか運命』を感じつつも、思い出してはない2人。そんな中、覚えてる方の悪役がちょっかいだしたりして、その過程で過去を思い出し…。
という、ストーリーとしてはかなりシンプルです。インド映画らしいノリの良さがあって、シンプルなストーリーでもキッチリ楽しめるようになってます。乗馬から車を吹っ飛ばすシーン・ヘリから身を乗り出すシーン・炎の向こう側から主人公がやってくるシーン、なんでもアリです。
2009年の映画なのでそこそこ古い映画ですが、この映画を作った監督がRRRを作るようになるんだ…!と思うとなんだか『変わらなくてよかった点』と『変わってよかった点』が両方見えて面白いです。
戦闘の時代があるので槍が胸に刺さったりしますが、そういうのが大丈夫な人はぜひ。
『変わらなくてよかった点』は主人公が炎の向こうからやってきたり、車が飛んだり、バイクでアクションしたり、結構気持ちのいいアクションをする点だと思うんですが、RRRで変わっててよかった点は『友情がメインになった点』だなと思います。完全に好みではあるんですけど、タッグを組んで敵を蹴散らすって最高に気持ち良いじゃないですか…すき…。
マガディーラでも、1番好きなのは『バイラヴァとシェール・カーンの関係性』なんですよね。悪逆非道と思われたシェール・カーンが本当は自分と対等に戦える友人が欲しかっただけみたいなのなんて…好きすぎる…そして『本当は助けたかった友人(予定)を、先にしてしまった約束のために失うことになった』なんて…悲しすぎる…。
そこから『生まれ変わって今度こそ君を助ける』なんて最高すぎるでしょ、という。今度こそ助けると思ったかはわからないし、ソロモン(シェール・カーン)がちゃんと思い出してるのかはちょっと微妙かなと思うのですが、最後のハルシャ(バイラヴァ)とソロモンのやりとりを見るに思い出してなくても彼らはなんとなく長い友人になるんじゃないでしょうか。
最初のインドゥが正体を隠してハルシャを弄ぶシーンも楽しいんですが、私は男の友情に目がないので、RRRが刺さったのは男の友情がメインになってたからだな…と思います。ありがとうRRR。ありがとう監督。
あとCGは、炎に関しては『今の方が進化したな~』と思うのですが、馬…すごくない…?マガディーラでは半分は400年前なこともあってかなり馬がたくさん出ますが、馬…あんまり違和感なくない…?それとも私がリアル馬をあんまり観察したことないのでそう思うのかしら。
そんな感じでRRRへの流れを楽しみにしつつ見れる良い映画でした。単体としても楽しいのでぜひ!