読書と映画の記録

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母の執念と、娘の執念の大バトル。『RUN』感想

未熟児で産まれ、生まれつき色々な疾患を持ち、車いすで暮らす女子高生のクロエ。クロエは大学進学を控えており、大学の合格の知らせを日々待っている。

ある日、母が買ってきた買い物袋からチョコをくすねようとしたところ、怪しい薬を発見してしまう。そしてそれは、自分に『新しい薬』として出された。彼女はそれを飲むのを避け、その薬が何なのかを探ろうとする…………。

 

という、探る過程で色々なことに気づいてしまう話。娘の独立心と母の執念の大バトル。なんとかして家から出ようとする娘、なんとかして娘を家にとどめようとする母。車椅子の子どもと社会的信頼も金も車もある大人のバトルでは分が悪い。娘、がんばれ…………!がんばってくれ…………!と祈りながら手に汗握る1時間半でした。1時間半で充分満足。

 

アマプラのカテゴリはサスペンスなんですが、この母はある意味ホラーなのでは?ってくらいホラーでした。良かった。

 

続きはネタバレ感想。

 

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薬の名前が気になっちゃって途中で検索しちゃったんですよ。途中で先の流れ知っちゃったんですけど、それでも面白かった。クロエの行動力がすごすぎる。行動力という言葉では足りないとはわかっているけど、それでも行動力としか言えない行動力。

母の最大の失敗は『クロエにちゃんと勉強をさせてしまったこと』だと思うくらいに賢いんですよね。特に窓の開け方。そうくるかーー!ってなる気持ちよさがありましたねあのシーン。

 

母は大人で社会的地位もあるしお金も車もあるのであの手この手でクロエに立ちはだかるのですが、クロエも賢さで応戦していくけれど、やはり大人には勝てないのか…………!?と私が思ったところで思いもよらぬ突破をしてくれるんですよね、がんばれクロエすごいぞクロエきみならできるぞクロエ!!ってなる。

 

最後のシーンも希望を感じさせた後にゾクっとくる感じでいいですよね。いい映画でした。1時間半だし『ちょっと何かみたいな~』って時におすすめ。