おれもおれも!と思って手に取ったらオゾミス(おぞましいミステリー)の文字。
本を開いたある日異形になってしまう病気が流行っている世界線らしい。つまり人間が表紙の通りになってしまうということだ。抽象的な概念の表紙だと思ったら作中世界観そのままの表紙だった。
主人公はある日息子が異形になってしまった女性。異形は不治の病として死亡扱いになる。なので旦那はそんなもの捨てろ、と言うが、彼女はそれを『息子』と認識しているので頑なに捨てようとしない。そんな彼女を取り巻く物語。
異形の見た目はおぞましいんだけど、出てくる人間とかは普通の人。身内が異形になったらそういう反応にもなるだろなあって感じ。そして私はこの展開はめっちゃ好き。おぞましいのは異形の見た目だけで展開がおぞましいってわけではないのでオゾミスって言葉を恐れずに読んでみて欲しい作品。
もしある日身近な人が異形になってしまったら?という思考実験っぽい感じもあって意味でも楽しくてオススメです。
続きはネタバレ感想
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