読書と映画の記録

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おいしい珈琲を淹れる女の子たちの物語。 - 『コーヒーカンタータ』 感想

表紙の絵がすごく好みで手にとってみた。

はじまりはどうやら箱入り娘っぽそうなお嬢様の琥珀が珈琲の街に行くところから。琥珀は『この街にある珈琲の専門学校に入る』という目的があって街に来たのだが、右も左もわからず右往左往しているところを、街の少女ミルともかに救われる。

色々あるけど、ミルともかとともに学校に入り、課題をこなして、おいしい珈琲をいれることを目指す!

 

のだが、3巻で完結してしまうのだ……!!偉大なる第一歩を踏み出して綺麗に区切っているのでぜひ3巻まで読んで欲しいのだが、でももっと続いてほしかった…!

とにかく女の子たちがかわいい!のも良いポイントなのだが、みんないい感じに長所が違うのがすごくいいのだ。それぞれに『臆病になってしまうポイント』があって、それぞれがそっと背中を押してくれる。育ちも性格の違うみんなだからこそ、困った時の誰かからいいアイデアがでて乗り越えられる。そんな黄金チームが課題を乗り越えていく話。3巻まででも本当に良い話なのでぜひ読んで欲しい!今ならKindleUnlimitedで3巻まで読めます!ぜひ!

 

 

 

東南アジアの田舎で信仰される女神。代々受け継がれる神がもたらすものは……? - 女神の継承 感想

タイのイサーン地方で信仰される女神ついてドキュメンタリーを作成するために撮影に赴いた撮影隊。最初は現在の巫女について語られていくが、その中で巫女の親族に不思議な動きがあり……?といったはじまり。

正統派の田舎系ホラーだけど、しっかり怖い。というか、演技上手すぎ。多分合成ではない気がするのだけど、人間ってこんな風に動くんだ!?って動きをめっちゃしてくる。なのでよけいに怖い。

モキュメンタリー系は酔ってしまうことがあるのだが、この映画は撮影隊がちゃんと三脚を使っているのか全然酔わなかった。定点カメラのシーンも多いし。一方でモキュメンタリーだからこそできる良さみたいなのもあって良かった。

あとタイ人は犬が好きではない(タイにおける犬のイメージは野犬なので)と聞いたことあるが、本当に好きじゃないんだな……と感じられる映画だった。愛犬家が見るとちょっと悲しくなるかもしれないので愛犬家にはおすすめできない映画かも。

ともあれ正統派ホラーで良かった。正統派のホラー見たい時にぜひ。

 

つづきはネタバレ感想

 

女神の継承

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カリフォルニアで、メキシコ移民がすし職人を目指す! - 『イーストサイド・寿司』感想

なんか元気が出る映画を見たいと思って、なんか元気出そうだし美味しそうだからこれにしよ!と思ってチョイス。

カリフォルニアで果物屋台を営むメキシコ移民のフアナ。父ひとり、娘一人を養うために今日もがんばる…………が、強盗に襲われ、この先を考える。そんな彼女の目についたのが、日本食レストランの求人。最初は裏の厨房で能力を発揮するが、彼女はだんだん寿司に興味を持つ。が、父も娘もあんまり興味なさげ。父はメキシコ人なんだから、タコス屋で働いた方がいいだろう、と言うが、それでも彼女はすしをやりたい。

しかし、メキシコ移民がすしをやるには、能力だけじゃないハードルがあって…………?

 

という話。人種を見ずに彼女自身の能力を評価する人、人種を見て彼女自身の能力を見ようともしない人、彼女自身の能力は評価していても人種を気にする人、色々出てくる。私は『人種なんか関係ないじゃん!ちゃんと修行して美味しければいいでしょ!!』派なので主人公がんばれーーー!!!と思いながら時々怒りながら見ていた。

喜怒哀楽揃って最後はちゃんと笑って終われる結末。作中のお寿司が食べてみたくなる良い映画でした。

 

つづきはネタバレあり感想

 

イーストサイド・寿司

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ジビエを巡る、おいしいだけじゃない、葛藤の物語 - 『みかんとひよどり』感想

ふしぎなタイトルだなあと思ったら、ジビエの本らしいので読んでみた。

ジビエのシェフの亮と、猟師の大高の物語。

シェフの亮はジビエ肉の調達にもこだわりがあり、自分で調達すべく、山に猟に入るが、遭難しかけてしまう。そんなところを救ってくれたのが猟師の大高と猟犬のマタベー。亮はそのまま大高と親しくなるが、大高のまわりで不穏な動きがあり…………?

 

猟師である大高と大高の知人の猟師たち、シェフの亮や亮と同じくジビエを扱うシェフたち、ジビエ大好きの亮のレストランのオーナーなど、色々な立場からジビエを扱う人々が出てくる一方で、ジビエに反対する人もいる。小説自体も読みやすく、良い話なのだけど、ぜひあとがきまで読んで、ジビエをとりまく環境について考えてみてほしくなる本でした。小説の中でも『もし、獲らなかったら』という話はあるのですが、獲らなければまるっとよくなる、という話でもないのですよね。あとがきではケモノをとることと、魚をとることの対比があって、より深く考えさせられる良いあとがきでした。

あといぬがかわいい。

 

つづきはネタバレ感想

 

 

 

 

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ラジオに舞い込むテロ予告。犯人はいったい誰なのか? - テロ、ライブ 感想

不祥事をやらかし、テレビからラジオに左遷された主人公。ある日、主人公のラジオの電話対談コーナーにテロ予告が舞い込む。主人公は最初悪戯だととりあわないが、スタジオ近くの麻浦大橋が本当に爆破されてしまう。

このネタで視聴率を稼ぎ、テレビのキャスターに返り咲こうと上司やテロ犯や色々なものと掛け合いをする主人公。果たして主人公はテレビのキャスターに返り咲くことができるのか?そして犯人はいったい誰なのか?手に汗握るサスペンス!!

 

という感じ。

強敵なのが上司や偉い人たち。ちょっと圧が強かったり騙すのが上手だったりしないと上に上がれないのかな?ってくらい本当クセが強い。主人公も不祥事で左遷されてるからワルの側かな?って思ってたけど、なんていうか『ワルいことはバレないようにやれば上にいける』がこの映画の世界観では通用するんだ…!という世界観。

テロ対策班を平気で見下す偉い人であったり、ほんとにほんと、なんで!なんでそういうことするの!!の連続。ワルかと思ってた主人公は結構人情派であることが判明して段々主人公に感情移入してくる。

そんな中の結末。本当。韓国映画は心に残るのが上手だなと思います。

 

つづきはネタバレ有感想です

 

 

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実写版ゴールデンカムイみました🌟🌟🌟🌟🌟

みました。特に情報は追ってなかったのですが、フォローしているユーザーさんたちが「よかった!」って言ってたので映画館へ。結論、よかったです!!

 

※ 原作読破しているため感想に原作のネタバレが含まれるかもしれません。が、面白さを損なうネタバレは多分してません。ちなみに、原作見てない人でも楽しめる映画だし、原作見てる人も楽しめる映画です!

 

ストーリーは原作にかなり忠実。上映前に言われていた「服綺麗すぎじゃね?」も映画見るとあんまり気になりませんでした。杉本のマフラーはペラペラでボロボロでくたびれたやつのイメージはあったのですが、映画見てて違和感は全然ないですね。杉本の身体にもすごい傷跡入ってるし、むしろ特殊メイク?ってすげー!って感じです。

 

なんと!アシリパさんの顔芸も健在!!!いや、あれをこの美少女がやるとは思わなかった。オソマをはじめて見た時の顔、すんごいよかったです。最高。

 

白石もすっごい白石でした!白石、サンリオコラボでもおさるのもんきちでしたが、もうなんか実写白石のおさる感!走り方、逃げ方、動き方がほんとに白石なんですよ!いやーほんと良かった。特に鉄格子抜けた後のシーンのキモい動き!最高でした。

 

あと鶴見中尉の変な汁、実写だとどうなることやら……と思ったら、変な汁だけどグロくない変な汁でよかったです!うん!よかった!!!ちょっとなんか漫画だと膿っぽい白い汁のイメージがあったので、よかった!!!

 

あと個人的に、地味にすげえ!!と思ったのが二階堂の刀の構え!普通の刀の構えじゃなくてあの二階堂のちょっとねちっこい感じの刀の構えをしっかり再現してて、すっごいいいな~~って思いました。

 

あと牛山のね 牛山の乳首 なんか 乳首はいいんだって……なんか気になる乳首でした(私が乳首気にしすぎなだけかな……でもなんか目に入る乳首なんですよ……)。
牛山のオデコ、特殊メイクだと思うんですけど、どう再現してるんでしょうね。実写にしたら違和感ありそうなキャラナンバーワンなのになぜか全然違和感がなかったです。すごい。

 

キャラの違和感のなさもすごいんですけど、やっぱり映画になって良かった~~!と思うのは動く動物と、乗り物の上での戦闘シーン!

クマ・オオカミが出てくるんですが、まあCGだとはわかるんですが違和感めっちゃすくない!普通にこわいです!日本の映画ってCGあんまり上手じゃないイメージあってあんまり見なかったんですが、今はもうこんなにきれいに動物が作れるんですねえ。かたっぽくつしたちゃんを嗅いでフレーメン反応するレタラめっちゃかわいかったです。

乗り物の上での戦闘シーンも最高✌!私、アメリカ映画の電車の上での戦闘シーンが大好きなのですが、ゴールデンカムイでは爆走する馬車の上での戦闘シーンがあります!!漫画でも良いシーンだったはずですが、やはり映画の景色がめまぐるしく変わる中での戦闘シーンは漫画とは違ってほーんと良いです!アニメでも中々難しいので、動く乗り物の上で変わる景色の中での戦闘シーンは映画で見たいシーンのひとつですね!

この馬車で爆走シーンが最高になるのも映画の中の小樽の街並みのおかげ……!これも、日本の映画って古い町並みがやたら新しくて嘘っぽいイメージがあってあんま見なかったんですが、小樽の街並みは綺麗だけどちょっと古めかしい、いい感じの街並みでございました。あれ映画のセットが聖地巡礼できるところだったらぜひ行きたいです。普通の小樽すらまだ未訪問ですけど……。

 

というわけで映画ゴールデンカムイ、とても良いでした!全く期待してなかったのですが、全然期待してもよかったわ~~ってくらい期待以上の映画でした!

 

パンフほしいけどちっさい鞄なかったのでついでに杉本トートかいました。マフラー部分がふわふわ素材でたのしいんです。見かけた人はぜひパンフと一緒に買ってみてください。オソマは今度たべます。パンフは映画の後に開く派!なので、あとでゆっくりよみます!

 

 

長年会っていない孫と祖父の、ちょっと距離のある共同生活 - エミリの小さな包丁(著: 森沢明夫) 感想

はじまりは、やや不穏。


職を失い、田舎に向かう電車に乗るエミリ。
彼女が目指すのは、海のおじいちゃんの家。

長年あっていないおじいちゃん。でも彼女にはそれ以外に頼れる人はいない。
憂鬱な気分を抱えて、おじいちゃんに会いに行く。

そこから、孫と祖父(と犬)の、ちょっと遠慮がちな共同生活がはじまる。
おじいちゃんの暮らしは素朴だ。朝は犬の散歩。散歩中は色んな人に出会う。そして犬の散歩の後は釣りをして、自分で魚を捌く。
エミリは包丁を研ぐ係。仕上げはおじいちゃん。

 

田舎の人たちは、やさしかったり、直球だったりする。
エミリの事情を知って、心ない言葉をかけてくる人もいれば、やさしい言葉をかけてくれる人もいる。

田舎暮らしを通して、あるいは祖父との暮らしを通して、エミリは変わっていく。
見えないけれど、物語冒頭のエミリは背中を丸めて暗い顔をしているように感じるが、田舎での素敵な人たちの出会いを通して、エミリの背筋もしゃんとして顔も明るくなったような気がする。

 

そしてずっと、わだかまりのあった母との関係。和解、とまではいかないが、母の父でもある祖父の語る思い出を通して、すこし、すこしだけ、その気持ちも変わっていく。

すごい奇跡もないし、上手くいくことばっかりじゃないけど、それでも元気をもらえる。すこし落ち込んでる時に読んでほしい、そして田舎でおいしい海鮮丼でも食べたいな、という気分になる本でした。

 

続きはネタバレ有

 

 

 

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