タイのイサーン地方で信仰される女神ついてドキュメンタリーを作成するために撮影に赴いた撮影隊。最初は現在の巫女について語られていくが、その中で巫女の親族に不思議な動きがあり……？といったはじまり。
正統派の田舎系ホラーだけど、しっかり怖い。というか、演技上手すぎ。多分合成ではない気がするのだけど、人間ってこんな風に動くんだ！？って動きをめっちゃしてくる。なのでよけいに怖い。
モキュメンタリー系は酔ってしまうことがあるのだが、この映画は撮影隊がちゃんと三脚を使っているのか全然酔わなかった。定点カメラのシーンも多いし。一方でモキュメンタリーだからこそできる良さみたいなのもあって良かった。
あとタイ人は犬が好きではない（タイにおける犬のイメージは野犬なので）と聞いたことあるが、本当に好きじゃないんだな……と感じられる映画だった。愛犬家が見るとちょっと悲しくなるかもしれないので愛犬家にはおすすめできない映画かも。
ともあれ正統派ホラーで良かった。正統派のホラー見たい時にぜひ。
つづきはネタバレ感想
こわかった～～～！これ見た後なら大抵の映画は怖くないんじゃないかってくらいしっかり怖かったね！！すっきりして良い映画だね！！！（※これがすっきりするかはかなり人によって意見がわかれると思います）
タイは旅のYouTuberもよく訪れる場所なので観光地やホテルはよく見るのだけど、田舎の生活ってこんな感じかぁ～～って感じでちょっと旅気分で最初は見れる。そしていい感じの追い詰められていく感じ。だんだんおかしくなっていく巫女の親族である姪がこれまたスタイル良くて良いんだけど、そのスタイル良い子が細くなるとねマジで怖いね…………洋画だとホラーシーンって腕がのびたり明らかに人には動かせない方向に曲がったりするけど、この映画は『いやまあその体勢はできると思うけど普通ならやらないよな』って感じの体勢で来るので逆に怖い。
そしてね！犬がね！好きじゃないね！！犬肉食については最初の方から出るけども、全編通して『犬』という生物へのイメージの違いを感じたよね。日本人からはなかなかこういう犬のイメージでないんじゃないかな。タイならではの『犬』感だよね。
姪の子もなんだけど、儀式をやる宗教家の弟子も中々の怪演でいいよね。怖いんだけど怖いよりも関心の方が上回るくらいの怪演だったわ。
というか、登場人物全員演技上手い。ほんと怖いもん……。
あとモキュメンタリーって酔うのであまり好きじゃないんだけど、先にも書いたようにこの映画においてはモキュメンタリーというか『手持ちカメラであること』がすごい良い方向に作用してるんだよね！隠れるシーンのドキドキ感や落としたカメラから伝わるうわああって感じはモキュメンタリーだからこそだよね。良い。
展開としてはわりと定番というか『く、くる……くるか……！？』ってところで『きたあああああああ』ってなるのですごい珍しい展開って感じではないんだけど、抑えるべきところは抑えてしっかり怖い良い映画だったよ！個人的には『これ見たらしばらくは他のホラー映画あんま怖くないんじゃないかな』って思うくらいには怖かったから見るときは気を付けてね！夏におすすめ！
ちなみに女神どこいったん？？に関しては考察読むと面白い。結構色んな説あるけど、個人的には『継承されたけど善なる神としては継承されなかった』派だよ。
