読書と映画の記録

読書と映画の記録です

LAMB見ました

LAMBを見ました。北欧系の映画という前情報だけ聞いていたのでミッドサマーみたいなのかなと思ってちょっと怖がってたんですが、ミッドサマーとは別方向の怖さでした。

 

アイスランドの羊飼いの夫婦の話なのですが、ジャケットの通り妻の側が抱いている子羊が重要な存在になります。

 

 

---- ここからは多少ネタバレ感想 ----

 

 

 

ミッドサマーは明るいホラーなので少しセラピー感があり、慣習や村社会、群衆心理によるホラーみたいな感じなのですが、

LAMBは基本の登場人物は2人だけ、夫婦だけです。途中で他の人物も出てくるのですが、メインは夫婦だけなので、こう、『誰も止めるものがおらず、どんどん落ちていく』、道中はメリーバッドエンドのような雰囲気があります。

2人は幸せなんだろうけども、と。

 

ミッドサマーはアメリカとスウェーデンの合作、LAMBはアイスランドスウェーデンポーランドの合作なのですが、本当、ひたすらに暗いです、

ずっと曇り、ずっと空は明るい(白夜)、時々霧と雨。

ミッドサマーも『白夜であることによって見る人の日付感覚を狂わせることで不安にさせる』という説がありますが、こっちはその比じゃないです、本当、なんか日本人感覚からすると明るい時に寝て明るい時に起きてるので感覚が狂いまくってそこで『自分の正常』が信じられなくなります。

 

次に子羊に対する夫婦の姿勢、本来なら子羊に対してはこんな接し方をしないだろう…という接し方をはじめるのですが、白夜で感覚がくるってるのでもう何もわかりません!!もうなにもわからない。

ミッドサマーはアメリカ人学生が主人公なこともあって、結構長い間『我々の感覚側』の人間がいて、常軌を逸した姿に恐怖することができるのですが、LAMBでは夫婦しかおらず、『我々の感覚側』がいないので、『あれ…もしかしてこの世界では普通のことなのかな…?』って感じになってきます。

 

で、あの結末。

好き嫌いのわかれるストーリー展開・結末だと思うのであんまり人にはすすめられないですが、個人的には『面白い映画』の分類に入るな~~と思います。

 

あととにかく羊がかわいいのと、風景が良いのが本当良いですね。

山と緑と果てしなく何もない、みたいな。日本では見れない景色ですね。

 

おわり。