※ この記事には、宗教に関する内容が含まれています。
寺の跡取りである広也と、バンドを挫折して僧侶の道に進んだ隆春。対照的な2人が、同じ寺で修行に入る。個性豊かな同輩、先輩に出会い、修行の中で2人はお互いを理解し、仏教への理解を深めていく…という、簡単な話ではなく。
修行し、寺を出て、僧侶になる。それは『僧侶としてのはじまり』に過ぎず。僧侶になったからといって、仏教のすべてを理解できるわけではないのだ。
寺の跡取りである広也と、一般人として育った隆春の間には思想の差がある。広也の中には地元の寺で起こった色々がある。2人は時に対立して、時に歩み寄ろうとする。影響しあうこともあるし、理解しあうこともあるし、理解しあえないこともある。
それぞれの仏教、というよりは『宗教』の形がある。2人はどんな道を歩んで、どんな答えをだすのか。最後に2人にだした答えが、とても印象に残る話だった。
※ここから先はネタバレ+個人の宗教観の話が多めです※
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